パクチーの宝塚日記

宝塚ファンのパクチーによる観劇記録
大劇場公演は全組見る派(注意:たまに辛口)

<迷作>雪組キャプテンネモ感想1

まさに迷作・・・・
これほどまでの迷作は久しぶりだ・・・


そんな彩風咲奈さんの記念すべき初東上作品!
キャプテンネモの感想を書いていきます。


以下ネタバレ満載ですので、大阪で観劇予定の方ご注意ください。


観劇前にこれを頭に入れているとこの作品を5倍楽しめます。
それは・・・


ネモ船長は教祖様だと思え!!


私もツイッターで見かけたこのアドバイスに完全に助けられました。
以下感想




彩みちるちゃん(ヒロイン)・ひとこ(陽気なイタリア人)・みつる(世界の彼氏)・あーさ(イギリス海軍)の四人が神秘の島「マトカ」に流れ着きます。
そのマトカでリーダー的な立場にあるのがネモ船長(主演・咲ちゃん)



その島でのネモ船長の慕われっぷりが、まさに教祖様。
もう島民全員がネモ船長が大好きで、心酔しています。


主役キャラが皆に慕われる・・・ということはよくあることだと思います。
スカピンのパーシーやベルばらのオスカルも人望厚めのキャラですもんね。
でもネモ船長はこの二人とは違うんです・・・。


人間味・・・みたいなものをネモ船長さんに感じません
そして性格がよかったり、リーダーシップがあったりというわけでもないのに、
慕うポイントがないくせに、みんなが慕ってる。
そこが怖いんですよ。
しかも崇めてる感がつよい。


ココにとてつもない違和感と、気持ち悪さを感じます。
慕う島民たちの目もイってるように見えてきます。
しかし「ネモ船長は教祖様なんだ!」と思う事で解決されます。



そのネモ船長とそれをあがめる島民に違和感を覚えれば覚えるほど、島に流れ着いた反乱分子がまともにみえます。(彩・ひとこ・みつる・あーさ)
しかしその4人も初めは自分の国や故郷に帰りたがりますが、ネモ船長のちょっとした説得でネモ船長をあがめ始めます。怖い。
そしてあんなに帰りたがってたのに、島で一生生きていくと決めます。
洗脳にしか見えません


ヒロインの彩みちるちゃん(レティシア)がネモ船長を好きになるのですが、
宝塚ではよくあるラブロマンスも、
女性信者が教祖様に心酔してるようにしか見えません。怖い。
全然キュンとせずに、ヒロインを心配してしまうラブシーンは初めてでした。
怖かった。



島の名前「マトカ」もセリフや歌の中でたくさん出てきます。
「マトカは家族」「マトカは愛」など・・・。
だんだん「マトカ」が新興宗教の神様の名前に聞こえてきます。
そうです。
「マトカ教」の教祖様こそネモ船長なのです。



こんだけ色々書いてきましたが、、、、
この作品、満足度は実はとても高くて面白かったです!!
千秋楽に1枚とっただけだったので、リピートできないのが残念なくらい。
この作品は「ネモ船長=教祖さま」だと思うと本当に見やすい上に面白くなります。でも、この面白さは本来の面白さではないと思うんですよね。。。


そういう意味でまさに迷作!!

芝居の雪組以外でやるとまじで危ない内容だったと思うし、ネモ船長を教祖様として立派に演じきった咲ちゃんに功労賞。